人権文化のまちづくり

名張市人権センター
Nabari City Human Rights Center

2020年度 人権相談力アップ研修会を開催しました!!

  2020年11月19日(木)14:00から、2020年度名張市人権相談力アップ研修会~相手の懐に入るコミュニケーションノウハウと題して、講師にフリーアナウンサー山上和美さんをお招きして研修会を開催しました。

 まず最初に「仕事柄、いろんな方のお話をきく機会が多いと思いますが、どんな風に受け答えをしていますか」という問いに対してAさんBさん二人一組でワークを行いました。マスクをしながらの対話ですが、AさんBさんとの会話は弾み会場は大いに盛り上がりました。コロナ禍についての思いをAさんBさんで話し合い、良かった点・もう少しここがよかったらと思う点を付箋に書き出し話し合いました。

 次に「人の心を動かすメカニズム」について話されました。人間は感情によって動いているため、「承認欲求」「社会的欲求」「安全欲求」を満たし、「安心」と「自己肯定感(自己重要感)」をもってもらえるように対応すると、相手は心を開き、懐に入れるということでした。そして、その時のコツは、相手8割:自分2割。こちらはきく。つまり相手に話をしてもらうことが大切であるとのことでした。

  次に「きく」ことについてお話しされました。「聞くhear・・・意識しなくても自然に耳に入ってくる」「聴くlisten・・・意識的に注意深くきく」「訊くask・・・質問をして相手の考えや情報をたずねる」、相談を受けるときは特に聴く・訊くを意識することが大切なことだと話されました。そして、相談される方は一抹の不安があるが、相談員がうなずいてくれたり、相手の話を受け止めたり、細かい動きを見て相手の思いを受け止めることで相談者の方は安心されます。傾聴のコツとして、見て・聴いてメモを取り、相手の立場に立って「あなたの事はしっかり聴いていますよ」と行動で表すことが大切なことだと話されました。

 次に「話す」きく人によって変わってくる視覚・聴覚について、お話しされました。相談される方は、相談員の見た目・話し方・態度でその人を判断してしまいます。相手に寄り添う姿勢が大切です。また、鏡を見て自分自身の顔を普段からよく見て、相談者がみている顔だと思い表情を豊かにすることも大切だと話されました。相談するときは、相手には分かりやすい言葉で、相手が理解しやすいキャッチボールのできる言葉で話すことが必要であり、話す速度は「ありがとう」を1秒位で、相手に伝わる言葉選びが大切です。一文は簡潔で、限られた時間の中で話す時は結論→理由→詳細で、大事なことは最初に話すと相手に分かりやすいです。高齢者には、ゆっくりはっきり伝えるとよく記憶に残ります。マスクをしていると、口の筋肉が動いていないので常に動かすようにし、口は大きく開けて話すと聞きやすいです。

 最後にコロナ禍について話されました。マスクを着けているとききにくいため、声のボリュームを上げ、いつもよりゆっくりはっきりしゃべること。そして、目に表情をつけること。オンラインの場合は、対面時よりも視覚と聴覚を意識しているため、相手の話に対してうなずいたり身を乗り出したりして積極的にきくこと。話の分量は対面時の2割減でよいとお聞きしました。
 本日は、相談者としての日頃の心構えを分かりやすく教えていただき、明日からの実践に活かせる密度の濃い研修会となりました。講師の山上さん、本当にありがとうございました。ご参加いただいた皆様ありがとうございました。今回の研修会で学んだことを、参考にしていただければと思います。

【参加者のアンケートから】
・さすがにプロでとても聴きやすく心に入ってくるような話し方でした。内容にスッと入り 
 やすく、とても勉強になりました。今後の業務の参考にします。
・住民の相談にのる際に、意識して相手が話しやすい態度に努めたいと思います。お話
 が楽しくためになり、時間がたつのが早かったです。
・大いに役に立ちました。「きく」「話す」姿勢に対する意識を今日から変えていこうと思い
 ました。今日の講演で得た知識を忘れず、現場で実行します。
・コロナ禍、マスクの時の声や表情等の具体的な注意点が聞けてよかったです。

名張市人権センター

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