
7月31日(金)午後1時30分から名張市防災センター2階研修室において、講師に三重県退職女性教職員の会副会長 西井達子さんをお招きして、2026年度人権ワークショップ課題別講座②「保育・教育における男女共同参画意識の醸成~子どもたちの生き方の可能性を広げるために~」を開催いたしました。
最初に、講師の西井さんは、結婚を機に鳥羽・志摩の中学校に赴任し女性教諭が自分だけだったことや、その時女性だから担任を持たせてもらえなかったことなど、いろいろ「おかしいな」と感じる事があり、そのことをそのままにしておかないで行動したことなどをお話しされました。



次に、クロスロードゲームを行いました。、「クロスロードは、阪神淡路大震災後の防災教育で使われたのが始まりです。その後、人権、ダイバーシティなどのテーマーでも使われるようになってきました。正解はありません。その場面でどう行動するかをとっさに判断します。そしてなぜそうしたかをお互いに交流し合います。場面によって多数派になることも少数派になることもあるというのを体験してください。当然多数派がいいというわけではありません。」と話され、4つの問題を出されました。
1つ目は、甥っ子が小学校に入学するので、ランドセルを買いに行きました。甥っ子は「これが欲しかったんだ」と赤いランドセルを選びました。買ってあげる人は「YES」その他の人は「NO」のカードを出してください。
結果:「YES」多数派 「NO」少数派
2つ目は、担任している子どもが学校で大けがをして救急搬送されました。手術が必要なので、保護者に連絡してくください。母親の勤務先に連絡する人は「YES」その他の人は「NO」のカードを出してください。
結果:「YES」多数派 「NO」少数派
3つ目は、あなたは会社の重役です。人事異動の最終会議です。3人の係長の中から1人課長に昇格させます。Aは男性、BとCは女性です。これまでの会議で、アジアにまで販路拡大したCさんが有力な候補になっていましたが、専務が「Cさんは人柄も業績も申し分ない」が、家には3歳の子どもがおり若いからもう一人授かるかもしれない。課長は係長より責任の重さが違う。家事や育児と仕事の両立という二重の負担を強いることになるのではないだろうか。本当にCさんでいいのか。」Cさんを課長に賛成の人は「YES」その他の人は「NO」のカードを出してください。
結果:「YES」少数派 「NO」多数派
4つ目は、集中豪雨により河川が氾濫し、30軒の家屋が床上浸水し停電が続く中、避難所である小学校の体育館で45人の生活が始まった。避難所にきた住民の多くはに70歳以上の高齢者で、そもそも若い人は地域に少なくなっていた。そんな中避難所のリーダーを3人決めることになった。リーダーは、炊き出し・泥かきなどの仕事や物資の配分、避難所の状況や必要なもの把握・発信等様々な課題をこなさなくてはならない。あなたは避難所のリーダーに立候補しますか。する人は「YES」その他の人は「NO」のカードを出してください。
結果:「YES」少数派 「NO」多数派
問題に対しての答えには、正解不正解はありません。グループに分かれて、多数派の人も少数派の人もそれぞれの思いがあり意見交換をされていました。西井さんは、4つ目の問題に対して、「若い方、女性の方が「YES」を出してくれました。とてもありがたいです。多様な人がリーダーになって乗り越えて欲しいと思います。」と話されました。
また、ふり返り年表にもとづいて1956年~2026年の事柄についてお話しされました。1979年さだまさし「関白宣言」、1994年さだまさし「関白失脚」の歌詞がとても面白く一度皆さんも歌詞を見比べてくださいと言われました。2003年に政府目標202030を設定しましたが、20年経過してもなお、日本のジェンダーギャップ指数は118位と低迷が続き、目標達成には程遠いです。2026年に第6次男女共同参画基本計画が決定されました。都道府県版ジェンダーギャップ指数で、三重県は経済分野では最下位です、と話されました。



さらには,ブレーンストーミング(ある問題について自由にアイディアを出し合い解決策を見つける)。それぞれの意見を付箋に書き出し、KJ法を用いて模造紙に付箋を貼っていくと、おそらくピラミッド型になると思います、と話されました。参加者は、グールプごとに熱心に話し合ってそれぞれが書いた付箋を、模造紙に貼っていかれました。






講師の西井さんから、「小学校6年生の女の子が、下履きが古くなり新しいのを購入するために色の規定がないことを確認して、お店に買いに行った。ふちが青色のを購入しようとしたら、おばあさんに女の子は赤やと言われ売ってもらえなかった。」というお話がありました。女の子は「おかしいな」と思いそのままにせず、もう一度友だち何人かとお店を訪ねて、おばあさんに気持ちを話し、理解してもらえて、青色の靴を買えたそうです。まず子どもたちの声をきくこと、お互い話し合うことが大切です。と話されました。男女賃金格差、固定的な性別役割分担意識、男性女性の雇用の違い、L字カーブ問題などまだまだ解決されていませんが、少しは進歩していっていると思います、と話されました。
クロスロードゲームやふり返り年表で男女共同参画の取組など、詳しく丁寧にお話いただきました西井さん、本当にありがとうございました。参加者の皆さまありがとうございました。
【参加者のアンケート】
・西井先生の実体験を通して学ばせて頂き、みんなが平等な社会を目指していることが素晴らしいことだと感じました。今の生活の中にあるおかしいことや違和感にも向き合っていきたいと思います。
・「昔からそうだったから」と残っている部分が多く、私たちの意識の中にも男女の差を作ってしまっていることが多いのだと感じた。日本の中にもまだまだ格差として残っている部分も多いので、学校教育の中で減らしていきたいと思った。
・男性・女性という性別による偏見が、私の中にも身近な場所でも多くあることを改めて見つめ直すことができました。また、時代による男女平等への変容も知ることができました。
・相手の思いをまずきく事、気付こうとすることが大切。自分の意見を主張する前に相手の思いに寄り添う事で、話し合いができる。このことに改めて気付かされ、明日の保育に活かして行こうと思います。
・グループワークがあったことで、自分にはない視点や考え方に触れることができて、とても勉強になりました。いろんな先生方の体験談を聞かせていただけて、今日は大変有意義でよい時間でした。