昨年11月から今年10月まで出生の県内在住児対象
新生児や乳児が感染すると重症化することもあるRSウイルス感染症。三重大学などによる研究事業が始まり、昨年11月から今年10月生まれの三重県内在住児は、対象医療機関で予防注射を無料で受けることができる。
RSウイルス感染症は発熱や鼻水、せきなどかぜのような症状が出る病気で、2歳までにほぼ全ての子どもが感染する。乳児などで重症化すると、肺炎や気管支炎を引き起こす。1歳未満ではインフルエンザよりも死亡リスクが高いとされている。
研究事業は「SYMPHONIE(シンフォニー)」と呼ばれ、フランスの製薬会社「サノフィ」が三重大学(津市)などと連携して実施。今まで保険診療で投与を受けることができなかった県内在住の1歳未満の健康な子どもに、RSウイルス感染症の重症化を防ぐ予防注射「ベイフォータス」を受けてもらい、効果を検証する。
伊賀地域は5医療機関
伊賀地域の対象医療機関は、なばりこどもクリニック(名張市鴻之台3)▼名張市立病院(同市百合が丘西1)▼森川病院(伊賀市上野忍町)▼岡波総合病院(同市上之庄)▼中産婦人科緑ヶ丘クリニック(同緑ケ丘本町)。
なばりこどもクリニックの稲持英樹院長(64)によると、この注射は世界中で広く使用されているが、日本で健康な乳児が受けるには自費治療となり、通常は1回50万円から100万円の費用がかかるという。稲持院長は「欧米で絶大な効果があった予防注射。今回は三重県民限定の絶好の機会で、打たない手はない」と話した。
予約、問い合わせは各医療機関へ。
伊賀タウン情報YOU記事より