オールジェンダートイレ 多様な性に配慮 名大の研究施設に登場/毎日jp

 LGBTなど性的少数者に配慮したオールジェンダー(全ての性)トイレが、11月1日にオープンする名古屋大の研究施設「ジェンダー・リサーチ・ライブラリー」(名古屋市千種区不老町)に登場する。同施設はジェンダー問題に関する研究や情報発信の充実を図る狙いがあり、トイレの在り方にも工夫を凝らした。一般の人も利用可能で、大学発の新たな取り組みとして注目を集めそうだ。

 施設は2階建て(延べ床面積約840平方メートル)で、図書館と研究スペースで構成。施設内のトイレは全て個室で、各階に3室ずつ計6室ある。うち4室が性別を問わない「オールジェンダー」向けで、2室を「女性優先」にする。

 トイレの前の壁面には人をかたどったレリーフが並ぶ。よく見ると、ひげをはやしたスカート姿の人もいて、性の多様性を表現しているのが特徴だ。トイレのドアも同趣旨の模様を施した。施設は篤志家の寄付などで整備され、オープン時にはジェンダー関連で約2万冊の蔵書をそろえたい考え。一般にも開放する。

 名古屋大男女共同参画センターの榊原千鶴教授は「施設のコンセプトは、蔵書だけでなく建物全体を通してジェンダー問題への意識を高めてもらうこと。トイレは一番象徴的で、当事者ではない人も性的少数者について考えるきっかけにしてほしい」と話す。

 大阪大も性別を問わずに利用できることを示す独自マークを考案し、11月以降、学内に新設する多目的トイレに掲示する予定。国際基督教大(東京都三鷹市)は今年4月、学内にある学生寮で性別を問わないフロアを設置した。

 性の多様性を意識する大学が増えつつあり、名古屋大は今後、防犯面なども考慮しつつ、学内の他の施設でもオールジェンダートイレを設けるかを検討する。